回復ドライブとは?
「回復ドライブ」は、USBメモリにWindowsを初期状態に戻すための情報を保存し、パソコンに問題が発生したときに利用するためのものです。これを作成しておけば、パソコンが起動しなくなった場合でも、購入時の状態に戻すことができます。
回復ドライブとリカバリディスクの違い
回復ドライブとリカバリディスクは、どちらもシステム復旧に使うメディアで役割は同じです。以前は、USBメモリの容量が小さかったため、主にCDやDVDで「リカバリディスク」を作成していました。現在は、容量が大きく動作が速いUSBメモリが利用できるため、Windows 10やWindows 11では「回復ドライブ」と呼ばれています。
なぜUSB回復ドライブを作成するのか?
Windows 11がトラブルで起動しない場合、オンラインでの復旧方法がうまくいかないことがあります。その場合、USB回復ドライブを使ってWindows 11を再インストールすることができます。光学ドライブがないPCでも使用可能です。
USB回復ドライブを作成する前にすべきこと
- USBメモリの準備: 使用するPCによって必要な容量が異なりますが、16GB以上のUSBメモリを用意してください。作成時にUSBメモリ内のデータはすべて消去されます。
- アップデート後の作成: Windowsの大型アップデート後に回復ドライブを作成すると、そのアップデートが適用された状態で復旧できます。Windows Updateの更新直後に作成する場合は、更新が完了した後に行ってください。
USB回復ドライブを作成する方法
事前準備
- 外付けストレージの取り外し: 使用するUSBメモリ以外の外付けストレージや増設ハードディスクは取り外してください。大切なデータが消去される可能性があります。
- 管理者アカウントでサインイン: 管理者アカウントでサインインしてください。パソコンに1つのアカウントしかない場合は、それが管理者アカウントです。
- ACアダプタの接続: 回復ドライブの作成には時間がかかることがあります。ノートパソコンやタブレットの場合、途中で電源が切れないようにACアダプタを接続してください。
作成手順
- USBメモリを挿入: 用意した空のUSBメモリをパソコンに挿入します。
- 回復ドライブツールを開く:
- スタートボタンをクリックし、「すべてのアプリ」を選択します。
- 一覧から「Windows ツール」をクリックします。
- 「回復ドライブ」をダブルクリックします。
- ユーザーアカウント制御の確認: 「はい」をクリックします。
- システムファイルのバックアップ: 「システムファイルを回復ドライブにバックアップします。」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。
- USBメモリの選択: 「お待ちください」と表示された後、USBメモリを選択し、「次へ」をクリックします。
- フォーマットの確認: USBメモリがフォーマットされることを確認し、「作成」をクリックします。
- 回復ドライブの作成: 「回復ドライブの準備ができました」と表示されたら「完了」をクリックします。
作成には数十分から数時間かかることがあります。完了したら、回復ドライブを安全な場所に保管してください。
Windows 11のUSB回復ドライブの起動方法
1. USBをポートに差し込み、コンピュータの電源を入れて直ぐに「Delete」や「F2」「F9」「F8」を押して、BIOS(UEFI)設定画面を表示して起動順序を設定します。
注意:キーボード操作で起動デバイスを直接選択するなど、メーカーや機種により違いますので詳しくはパソコンの取説で確認してください。
2. 回復ドライブから起動し、「キーボードレイアウトの選択」>「Microsoft IME」を選択します。
3. 次に、オプションの選択画面が表示され、「ドライブから回復する」を選択しましょう。
4.ドライブから回復」画面が表示されるのでどちらかを選択します。
①ファイルの削除のみおこなう
回復させるパソコンを引き続き使用する場合選択します。
②ドライブを完全にクリーンアップする
パソコンを手放す場合や、内部データを完全に初期化したい場合に選択します。
5.準備が整うと下記画面になりますので「回復」をクリックしてWindows11を再インストールします。。
6.メーカーロゴが表示され「このPCを回復しています(◯◯%)」と表示されるので、画面が切り替わるまで待ちます。
7.「Windows をインストールしています…」と表示されるので画面が切り替わるまで待ちます。
8.セットアップ画面が表示されたら表示された手順に沿ってセットアップ作業を行ってください。
9. 初期化手順に従って、PCの初期設定をおこなう。